一度だけの人生なら

どんなに見栄を張っても気が付けばもう若くない、周りの友人達は立派に家庭を持ち、仕事でも良いポジションに就いている、そんな現実の中自分だけが悶々と悩み続けていたような数年間でした。 仕事第一で生きてきて、その仕事に満足がいかなくなってきたのがわかっていました。 いい歳をして転職?まさかそんなことは考えたことはありません。 なぜならその仕事が天職だと言い聞かせて生きてきたからです。

でもある時なぜかとても冷静に、客観的に、まるで人ごとのように醒めた気持ちで考えることがありました。 確かに年齢的に新しい仕事を探すのはたいへんです。 関連性のある仕事ならともかく、そうでなくて新しい分野だとしたらです。 どちらも可能性を探りました。 関連性のある仕事で職場を変えるのはどうか?それはそれでいろんな障害がありました。 年齢から来る報酬の高さがネックになります。 こちらが気にしなくても相手、つまり雇う側が気を使うのですね。 少なくとも私の仕事を知っている人達は、評価はしてくれても雇いづらいというのが結論でした。

では全く未知の業界では? 怖いもの見たさなのか、私の選択はそれでした。 これまでの仕事とは関係のない業界への転職。 若い人達に混じってイチからのスタートを望んだのです。 ついこの前まで転職なんてと思っていたのに、決断したら意外に気持ちの切替はできてしまいました。 それまでのストレスが感じていた以上に重かったんでしょうか。 転職を決めてから何か気持ちが軽やかになったような気がしました。 不安はさらに大きくなりましたが、それ以上に希望があったからでしょう。 どうせ一度っきりの人生です。 転職でも何でもドンと来い!そんな気持ちでした。